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高次脳機能障害とは?

高次脳機能障害は交通事故や転倒などによる外傷性脳損傷や脳血管障害・脳腫瘍・脳炎・低酸素性脳症などの疾患により発症します。
交通事故での受傷の場合、受傷時の診断名として、「脳挫傷」「クモ膜下出血・血腫」「硬膜外出血・血腫」「びまん性軸索損傷」などが付くことが多く、数時間から数日、時には数ヶ月の意識障害が続く場合もあります。また、受傷直後には症状が現れない、慢性の脳出血・血腫もあり、その場合自覚症状が顕著になるのに数日から数ヶ月を要することもあります。
このように様々な原因で脳の一部が損傷を受けることで、記憶、意思、感情などの高度な脳の機能に障害が現れる可能性があります。
これらの症状を高次脳機能障害といい、受傷・発症後、身体的な後遺症を残さない場合が多いため、外見上障害があることがわかりにくく、一見健常者との見分けがつかない場合もあり、そのため周囲の理解を得られにくいといった問題もあります。
また、障害の程度によっては本人ですら気づかないということもあり、そこにこの障害の難しさがあります。
高次脳機能とは脳の機能の中でも特に高度な機能の障害です。損傷部位により様々な症状が現れます。そのため複数の症状が当てはまる方もいますし、ひとつだけの方もおられます。全ての症状に該当している必要はありません。

交通事故で脳を損傷した後で、このような症状はありませんか?

記憶力の低下

特に短期的な記憶が保持できなくなる方が多いようです。

感情コントロールができない

ちょっとしたきっかけで感情が爆発し、それを自分でコントロールできない。
少しすると落ち着き、なぜあんなに怒ったんだろうと思うものの、また繰り返してしまう。
怒りっぽい、切れやすい、という方も多くいらっしゃいます。

複数の事を並行して処理できない

遂行機能障害といい、並行しての処理が苦手になります。一つのことをしている時に別のことを言われるとパニックになり、どちらもできなくなる場合もあります。

幼児化・家族への依存

受傷後、極端に家族への依存が高くなり、態度なども幼児化する場合があります。